X

Synology DiskStation DS216j を購入しました

自宅用の NAS として Synology Inc. の DiskStation DS216j を購入しましたのでレビューします。

今回、NAS を購入するにあたっての主な目的は以下の3つです。

  • Mac/Linux/Windows でのファイル共有
  • DTCP-IP 対応バックアップディスク (nasne で録画した番組をムーブ)
  • Mac の Time Machine 用ディスク

QNAP か Synology かで悩みましたが、DTCP-IP 対応について Synology のほうが今後を考えるとよさそうだったので Synology の中で低価格だが高機能な DS216j を購入することにしました。*1

スペック

主なスペックは以下のとおりです。詳細は公式サイトから確認できます。

CPU 1.0GHz デュアルコア
Marvell Armada 385 88F6820
メモリ 512MB DDR3
対応ストレージ 3.5/2.5インチ SATAドライブ×2
外寸(高さx幅x深さ) 165 mm x 100 mm x 225.5 mm
重量 0.88 kg (HDD や SSDは含まない)
RJ-45 1GbE LAN ポート 1GBE ×1
USB USB 3.0 ポート×2
ノイズレベル 18.2 dB(A)
ネットワークプロトコル CIFS, AFP, NFS, FTP, WebDAV, CalDAV,
iSCSI, Telnet, SSH, SNMP, VPN
消費電力 14.85 W (アクセス)
6.95 W (HDD ハイバネーション)

スペックを見て分かる通り、CPU は 1GHz デュアルコアでメモリも 512MB と家庭用 NAS としてはは充分な性能で、ファイル共有に関する主なネットワークプロトコルはほぼ抑えています。

外観

白を基調とした落ち着いたデザイン

ロゴはくり抜きになっています

背面には大きなファンを搭載

底面にも吸気スリットがあります

個人的な外観の印象としては、白のプラスチック部分が若干安っぽく感じましたが、全体として落ち着いたデザインでよいと思いました。公式サイト等の写真では気づきませんでしたが、Synology のロゴ部分はプラスチックがくり抜かれており、吸気用としても機能するようになってました。背面は 92mm のファンが搭載されており、ここから排気されます。底面をみるとゴム足になっており、防振を考慮してあります。

内観

今回、搭載するストレージは Western Digital の WD Blue シリーズの 3TB の HDD を用いました。HDD x 2 で RAID 1 構成としました。ストレージの搭載方法はストレージは外装を外して内部にネジ止めするタイプで、主な QNAP の製品等のように外側から簡単に着脱することはできませんが、入れ替える機会はほとんどないので個人的には問題ないです。

HDD/SSDは横にして縦に2台ならべる形

写真のように金属板にストレージを横の状態で 2 つ縦に並べる形でマウントします。防振を考慮されており、HDD に接する部分はゴムになっています。ちなみに、金属板を外すとメイン基盤を確認できます。

ソフトウェア

デスクトップ環境に似たGUI

ブラウザからログインします

NAS の管理は基本的に Web ブラウザから DS216j の IP アドレスまたはホストネームでアクセスし、GUI で管理します。Synology 製品は独自の OS である DSM (Diskstation Manager) を搭載しており、下記のように擬似デスクトップ環境を実現しています。設定はコントロールパネルから行ったり、普段利用するデスクトップ環境と同じような感覚で操作できるため、非常に管理しやすいです。デスクトップ画面で通知やウィジェットで現在の状態を簡単に確認できる点も良いと思いました。。公式サイトから DSM のデモを体感することができますので、参考にしてください。

パッケージセンター画面

オプション機能はパッケージ管理されており、自分がほしい機能をパッケージセンターから追加することができます。DNS/LDAP/Mail 等の各種サーバ機能から WordPress や Tomcat 等の Web アプリケーションまで非常に幅広いです。DTCP-IP はデフォルトでは対応していないため、このパッケージを使って機能追加することになります。

ちなみに SSH サービスを有効にするとリモートログインすることができ、CLI でアクセスすることができます。これから色々試したいと思いますが、データの整理等でスクリプトを利用したり、普段なれた方法でログを参照したり、個人的には非常によい点だと思いました。DSM 自体は Debian 系の Linux をベースに開発されているっぽいです。

総評

さすが NAS を主体としたメーカーだけあって、製品として非常に完成度が高く、機能も豊富で素晴らしい製品だと思いました。特に管理 OS である DSM の出来がよく、直感的な操作ができることに加え、ユーザ側で細かく機能や設定を制御できる点も魅力だと感じました。
プロトコルにも依りますがファイルの転送スピードも速く、100Mbps ほど出ているので、普段使用には困らないと思います。悪い点を強いて挙げるなら、内蔵 HDD に依る部分もありますが、若干 HDD の音が大きく感じるところぐらいですかね。
内蔵する HDD や SSD の価格も含めると、Buffalo や IO Data の製品より少々高めですが、買って損はない良い製品だと感じました。

dtcp-ip 対応やおすすめ設定等は別の記事で紹介したいと思います。

注釈

*1. QNAPのDTCP-IP 対応は Twonky media を利用していますが、Twonky を開発していたパケットビデオが Lynx Technology に Twonky を譲渡したため、先行きが見えないと感じました。詳細はこちらから。

Related Post